Part 2が出版されました。
Passion受難を情熱に変えて part 2(医学と看護社)が出版されました。
Amazonでも即日配送始まっています。
大部分がかつてこのブログに掲載していた内容ですが、書籍化にあたり加筆、修正したので、整合性を保つためにブログに載せていた原稿は2019年10月末で非掲載としました。これまで読んでくださった皆様、”ピアレビュー”して誤植や誤りを発見してくださった皆様、本当にありがとうございました。
書籍は、Part 1で2015年2月に肺癌の手術を受けた数日後から始まっています。迷いの末に受け入れた、シスプラチン+ナベルミンの化学療法。それから2年半後には容赦なく胸膜播種再発し、分子標的薬を開始。1年半、分子標的薬を飲んだところで、腺癌が小細胞癌に形質転換し、播種結節の一つが急速増大し、大きなリンパ節転移1箇所が出現します。小細胞癌は、生存期間の中央値が8ヶ月という厳しい癌ですから、これは絶体絶命か、と大きな不安にさいなまされる中、パズルを解き明かすように、根治の道を探るのです。厳しい現実に直面したときの考え方と行動の仕方、家族へのがんの伝え方、小学生の子供のがんのとらえ方など、注目して頂きたい点がたくさんあります。
一方で、この本は30代~40代前半にかけて、小児の医療被曝でいくつも大きな仕事をしてきた、いち放射線科医の記録でもあります。最先端の医療の恩恵を受けながら、最先端の医療を作る生活。きっと、医療関係者ではない方も、医療の進歩を立体的に実感していただけるのではないかな、と思っています。
素敵な表紙の写真を撮ってくださったのは、写真家の加藤久豊さんです。横浜で行われた2019年の日本医学放射線学会中に、みなとみらいで撮影していただきました。加藤さんは放射線業界では言わずとしれた有名人で、富士フィルムメディカルの代表取締役、日本医用画像工業会(JIRA)会長などを歴任されてきました。科学的な原理や現象を丁寧に調べ、考えて技術を選び、非常に情緒的な写真に仕上げる撮影技術は素晴らしく、星景写真、風景写真、生物写真など、いつも心が洗われるような気持ちで作品を拝見しています。
Part 1に引き続き、Part 2も、私は印税をもらわない代わりに本の値段を抑えてもらっています。
また、病床にあるとき、心が弱ったときでも、寝っ転がって読みやすい、ペーパーバックの軽い装丁に仕上げてもらいました。
ぜひ、よろしくお願いいたします!!