前田恵理子: 第一線の放射線科医で患者である私の当事者研究

東大病院の放射線科医として循環器画像診断や医療被ばくを専門としています。患者と中高時代以来の超重症喘息と闘いながら受験やキャリア形成、結婚・妊娠・出産を乗り越えてきました。2015年以降肺癌(腺癌→小細胞癌への形質転換)を6回の再発、4回の手術(胸腔鏡3回、開頭1回)、3回の化学療法、2回の放射線治療、肺のラジオ波焼灼、分子標的薬治療により克服しました。脳転移と放射線壊死による半盲、失読、失語も日々の工夫で乗り越えています。医師・当事者としての正確な発信が医学の進歩に帰することを願っています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

誰も取り残さない気象情報発信

本業は医者と大学教員のはずですが、Facebookでの気象情報発信から、為政者の方、自治体の防災担当者、気象ヲタ仲間などいろいろな方と知り合い、それがきっかけで、様々場を与えていただいています。 2020年10月28日には、参議院議員会館で行われた、第48回…

患者から見た診療放射線技師

縁あって、東京電子専門学校の非常勤講師として、診療放射線技師の卵ちゃんたとである2年生に対して、画像診断学の授業をしています。東大の大学生・大学院生も若いですが、専門学校の2年生はもっと若い。ピチピチの駒場生と同じ歳ですからね!40過ぎたおば…

低線量小児心臓CTの取り組みが日本経済新聞に紹介されました

私の本業である小児CTの被曝低減の記事が、2020年9月21日(月)の日本経済新聞朝刊にて、7段組みの大きな記事で特集されました。私も、小児心臓CTの被曝適正化に関するインタビューを受けています。 style.nikkei.com 本業の取り組みが日本経済新聞に紹介さ…

Yahoo!ニュースに掲載されました。

桐蔭の同級生の小酒部さやかさんが、Yahooニュースで私のことを紹介してくれました。 【仕事×育児×病気の両立。5回のがん再発と闘いながら、東大病院の放射線科医を務める女性の生きる力】 https://news.yahoo.co.jp/byline/osakabesayaka/20200830-00195669…

第11章 ④ 小児心臓CTアライアンス

放射線医学の世界では、肝臓・胆嚢・膵臓を中心とする腹部や脳神経がいわゆる「花形」である。私見だが、次に来る花形が呼吸器や生殖器や運動器であり、循環器や小児を専門にしようとする人はマイナー、あるいはちょっと変わり者とみなされているかもしれな…

第11章 ③ 気象予報士試験

「資格勉強をしてみよう」 気象庁等が発表した情報をSNSで伝えるだけなら、気象予報士の資格はいらない。気象予報士の話題になると大抵、二言目には「テレビのお天気おねえさんのことでしょ?」と言われるのだが、テレビの天気予報も、気象庁や気象会社発表…

第11章 ② 自然の脅威

その頃、日本のはるか南のマーシャル諸島付近では、怪しい渦は次第にまとまりを増して西に向かっていた。衛星写真を見ると、赤道のすぐ北には、もくもくとした雲が東西に並んでいる。衛星写真を毎日見ていると、その中でどれが台風になりそうなのか、わかる…

第11章 ① 八王子の山の中で

※第10章まではPassion 受難を情熱に変えて part 1 &2 (医学と看護社)をご覧ください。 中央道から高井戸インター、永福料金所を経て首都高速4号線に入ると、新宿の高層ビル街やドコモタワーが目の前で大都会を主張するようになる。まもなく中央環状線に入…

プロフィール

※これまでの論文、講演やメディア掲載情報は下記にまとめてあります。 業績まとめ https://researchmap.jp/erikospassion 執筆論文紹介 https://erikospassion.hatenablog.com/entry/2019/09/30/002955 講演紹介 https://erikospassion.hatenablog.com/entry…

メディア掲載情報まとめ

半生記「Passion 受難を情熱に変えて」の出版以来、様々なメディアに取り上げていただきました。備忘録を兼ねて、こちらにまとめておきます。 <本業関係> 新聞記事 〇日本経済新聞 2020年9月21日(月)付 朝刊13面 小児の放射線被曝を防ぐ 医療検査は低線…

日経新聞に連載を書いています

すでにご覧になってくださった方も多く、大変多くの反響をいただいていますが、1月、2月に日経新聞月曜朝刊の医療・健康面に「向き合う」という連載を書いています。 ① 肺がん、4度の再発越えて https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54224230Z00C20A1TCC00…